こんな疑問に答えます。
目次
石鹸シャンプーを使ったらくせ毛が治った??
石鹸シャンプーを使ったことで「くせ毛がましになった」という声をちらほら見かけることがあります。
ここ最近浮気をしている。でもあまりに相性がよすぎて本気になったっぽい。……だって!泡立ちがいいし、髪もつやつやになってくせ毛も落ち着くんだもん!…というわけで、石鹸シャンプー、アレッポ→ねば塾の白雪の詩にハマリ中。なんでもっと早く普通のシャンプーやめて石鹸試さなかったんだろう!?
— 💙💛❤️樹恵理🌟💎💫🎶🌈返信ゆっくり (@kuencherry) October 3, 2012
髪が伸びてきたので、前髪だけ少し切った。前まで、前髪を短くするとくせ毛で浮いたりうねったりして嫌やったけど、最近それがなくなった。もしかして石鹸シャンプーにして半年くらい経ったから、その効果かなぁ?
— りぃ (@riiriurie) September 27, 2010
そういえば石けんシャンプー(固形石けんなすりつけて頭を洗う)をやって一年経過。
伸ばすと聖子ちゃんカットになるくせ毛がなくなりました。
(多分くせ毛の個人差あり)
髪を洗うついでに余った泡で洗顔なんて無精な事をやってます。— ゆに (@V8Yuni) November 15, 2015
これって本当なんでしょうか?
【悲報】「治る」ってことは考えられないです(「ちょっと気にならなくなる」程度はアリ)
とはいえほぼ当たり前ですが、石鹸シャンプーを使ってくせ毛が完全に治るかというと、それはちょっと考えられません。シャンプーは髪のダメージや健康状態を改善させてくれる可能性はありますが、さすがに毛質まで変えてしまうほどの力はありませんよね。
ただ、「今までより少し気にならなくなった」というくらいの効果なら期待できるかもしれません。
今回の記事では、石けんシャンプーで髪の毛のクセが和らぐ理由、そして余計にひどくなる可能性についてもお伝えしていきます。
石けんシャンプーを上手に使えそうかどうか、判断してみてくださいね。
どうして石鹸シャンプーがくせ毛に効果的なの?
@luna_azulverde 私は湯シャン、時々石けんシャンプー&クエン酸リンスにして10ヶ月目です。くせ毛が落ち着いてきてますよ。
— Yumi🇦🇺アラフォー・大人のギャップイヤー (@yumi_aus) October 23, 2014
石鹸シャンプーでくせ毛が落ち着いてくる理由は次の2つ。
- 【理由その1】毛穴からの皮脂分泌が落ち着くから
- 【理由その2】髪にコシが戻ってスタイルがまとまりやすくなるから
順番に解説していきます。
理由その1:毛穴からの皮脂分泌が落ち着くから
石鹸シャンプーには、頭皮の毛穴の状態を整えてくれる効果が期待できます。
具体的には、石けんシャンプーは適度な洗浄力があるので、毛穴に詰まっている皮脂を適度に落としつつ、皮脂腺からの過剰分泌も予防してくれる、ということです。
といっても、皮脂とくせ毛になんの関係があるの?という感じかもしれませんね。これについて簡単に解説していきます。
毛穴が詰まっているとクセが強くなる
くせ毛はなぜうねっているかというと、大きな原因の一つとして「毛穴がそもそも曲がっている」というものがあります。髪が曲がった毛穴を通って生えてくるので、そのままうねりをともなって伸びていくわけですね。
くせ毛の人の毛穴は、楕円になっていたり、曲がっていたり、形がイビツなのが特徴です。毛穴の形に合わせて生えてくるため、まっすぐにならず、うねりのある髪の毛が生えてきてしまいます。
ちなみに毛穴の形は遺伝によるところが大きく、曲がり具合が大きいほど髪の毛の癖も強いということになります。
そして毛穴からは皮脂が分泌されていますが、皮脂がたくさん分泌されすぎて詰まっている場合があります。このとき、曲がっている毛穴のカーブの具合がさらに大きくなると考えられます。
つまり、皮脂による毛穴の詰まりがくせ毛にわずかながら関係する可能性があるんですね。
そしてこの詰まりをひどくしてしまう原因の1つが石油系の市販シャンプーなんです。
市販の石油系シャンプーは皮脂の過剰分泌を引き起こす可能性あり
市販で安く販売されている大量生産のシャンプーには石油系界面活性剤※が含まれています。
※石油系界面活性剤…ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウムなどの洗浄成分。
この石油系界面活性剤は洗浄力がものすごく高いので、毛穴の皮脂を根こそぎ落としきってしまいます。
「毛穴の皮脂って落としきったほうが良いんじゃないの?」
そう思うかもしれませんが、実は違うんです。皮脂はお肌のバリア機能をサポートしてくれる成分でもあるので、適度に残しておいてあげたほうがいいんですよ。
もしも完全に取り去ってしまうと、本来必要な成分がなくなるわけなので補充しようとするはたらきが起こります。これが皮脂の過剰分泌を引き起こしてしまう原因。
石鹸シャンプーは適度な洗浄力
石鹸シャンプーの洗浄成分は石けん。石けんも界面活性剤なのですが、天然油脂から作られています。
なので石油系の洗浄成分と比べると若干おだやかで「適度な洗浄力」という感じです。
つまり石鹸シャンプーを長く使い続けることで徐々に発達していた皮脂腺が正常な状態に戻り、毛穴の皮脂詰まりが解消される可能性があるということです。
毛穴から髪の毛がストレスなくスムーズに生えてくることによって、結果的にくせ毛も緩和されるという流れも期待できますね。
理由その2:髪にコシが戻り、スタイルがまとまりやすくなるから
二つ目の理由は、石鹸シャンプーによって髪に健康的なコシが戻ってくるとヘアスタイルがまとまりやすくなる、というものです。
石鹸は基本的に無添加・天然系ですよね。余計な成分を含んでいないので、相性が合うようなら髪と頭皮が元気に生き生きしてきます。
パサパサヘアーだった髪の毛も、うるおいとツヤを保ったコシのあるヘアーに戻ってくる効果が期待できますよ。
そうなると、髪の毛が扱いやすくなってスタイリングもまとまってきます。髪の毛の癖に関しては実は変わっていないわけですが、扱いやすいというだけで「くせ毛が気にならなくなった」と感じるようになるはずです。
ヘアオイルを上手に使うとなおベター
石鹸シャンプーにはシリコンが含まれていないので、髪の毛をコーティングしてくれません。
そのままにしておくと摩擦や刺激をダイレクトに受けてしまいますし、水分も蒸発しやすくなる可能性も。
なので石けんで髪を洗ったらドライヤーの前にヘアオイルをなじませるようにしましょう。
ヘアオイルにも色々あり、あんず油や椿油、馬油など身近なイメージのものからホホバオイル、アルガンオイル、バオバブオイルといった高級素材まで種類が豊富です。
どれを使っても一定の効果は期待できるので、ここは気になるものをまずお試ししてみると良いでしょう。
アイテム選びには「石鹸シャンプーにおすすめのヘアオイル」にて紹介しているので、参考にしてくださいね。
使い方を間違えると余計にくせ毛になる可能性あり
石鹸シャンプーのメリットについてはお分りいただけたと思いますが、実は注意点もあります。
石鹸シャンプーは「正しい使い方」をすることが必要で、これを間違えてしまうと逆効果になる可能性も高いんですよ。
石鹸シャンプーの正しい使い方って?
石鹸シャンプーの正しい使い方は次のとおり。
- しっかり泡立てて洗う
- 酸性リンスで中和させる
- すすぎを念入りに行う
順番に解説していきます。
しっかり泡立てて洗う
石鹸シャンプーで洗うときはしっかり泡立てることが大切になります。泡は髪同士の摩擦を和らげるクッションとなるので、シャンプーするときはなるべく濃密な泡で洗った方がいいんですよ。
石油系の洗浄成分はとてもよく泡立ちますが、これと比較した場合は石鹸シャンプーは泡立ちがあまりよくないです。もしあまり泡を作らずにガシガシ洗ってしまうと、キューティクルを傷めてしまうことにもなりかねません。
液体の石鹸シャンプーなら比較的泡立ちやすいですが、固形石鹸を使って髪を洗う場合は泡だてネットや泡だて器を使って。
面倒な場合はパックスナチュロンやシャボン玉せっけんシャンプーのように泡ポンプ式のものを使えば簡単です。
酸性リンスで中和させる
石鹸はアルカリ性なので、髪を洗った後は髪と頭皮が弱アルカリ性に傾きます。
アルカリ性は髪表面のキューティクルを開いてしまうはたらきがあるので、そのままにしておくとダメージを受けやすい状態に。髪内部の水分も抜けやすくなるので、しっとりヘアーどころかパサパサになってしまう可能性もあるんですね。
そうなると髪もまとまりにくくなりますし、扱いにくさから余計にくせ毛を感じてしまうことも。
なので石鹸シャンプーには必ず酸性リンスが必要。
酸性リンスは家庭用のクエン酸またはお酢といった身近にあるもので手作りすることができますし、手間だと感じるようなら石鹸シャンプー専用の酸性リンスを利用するのもおすすめです。石鹸で髪を洗った時のギシギシしたきしみも感じにくくなるので、必ず使ってくださいね。
保湿成分入り、またはhp値がすでに調整された「リンス不要の石鹸シャンプー」もあります。
すすぎを念入りに行う
「石鹸シャンプーすると髪がベタベタする…」
こんな不満もよく耳にしますが、この多くはすすぎがしっかりできていないことが大きな原因の一つと考えられます。
なので石鹸シャンプーを使うときは特にすすぎをしっかりと。
石鹸成分は髪に残りやすく、その成分は石鹸カスとなって白く残ることもあります。石鹸カスが残ると毛穴も詰まってしまい、髪の毛のクセも出やすくなってしまうかもしれません。
そもそも相性が悪い場合もある
どんな人にも石鹸シャンプーが合うわけではなく、当然ですが「相性の良い悪い」があります。
シャンプーの相性が悪ければ頭皮環境も徐々に悪化するので、髪の毛に元気がなくなり、スタイリングがしにくくなってしまいますね。
ではどんな人に相性が悪いのか?というと乾燥肌の方です。石鹸シャンプーの洗浄力はそこそこ強いので、乾燥肌の場合は皮脂の落としすぎになることも。
先ほども触れましたが、
皮脂の落としすぎ → 皮脂は必要だから補充のため過剰に分泌 → 皮脂腺が発達して毛穴が詰まりやすくなる → くせ毛が強くなる
こんな流れでしたね。
頭皮の状態は人それぞれ。自分に合ったシャンプーを使うことがとにかく重要なので、石鹸シャンプーが合わなそうなら違うアイテムを探しましょう。
石鹸シャンプーが合わない人はアミノ酸シャンプーを試してみて
アミノ酸シャンプーとは、天然由来の脂肪成分を分解して作った「アミノ酸洗浄成分」を利用したシャンプーのことです。
アミノ酸シャンプーを利用するメリットは以下のとおり。
- 洗浄力が優しいから洗いすぎにならない
- 保湿成分がたっぷりで頭皮にうるおい
- 酸性リンス不要で洗うだけなので簡単
もちろん良い面だけではなく、デメリットもあります。
- シャンプーの価格が高い
- オイリー肌の方にとっては洗浄力が物足りないかも
- ヘアワックスをしっかり落とすには2度洗いが必要なことも
アミノ酸シャンプーのメリット・デメリットについては別記事でもまとめています。
少なくとも乾燥肌の方にはアミノ酸シャンプーをおすすめします。
まとめ
今回は石鹸シャンプーでくせ毛は治るのか?それともひどくなるのか?というテーマでお伝えしてきました。繰り返しになりますが、シャンプーを変えただけではくせ毛は治りません。
ただ、あなたと相性の良いシャンプーを見つけることができれば、髪にもハリとコシが戻ってきます。クセのある髪の毛でも扱いやすくなりますし、逆にクセを生かしたヘアスタイルにも挑戦できるはずです。