こんな疑問に答えます。
目次
石鹸シャンプーの洗浄力は弱い？→そこそこ強いです
シャンプーで頭皮の毛穴汚れを根こそぎ取りたい、と思っている方は多いのではないでしょうか？
皮脂が詰まっていると髪の毛に悪そうですよね。抜け毛が増え、発毛力も弱まってくるイメージがあると思います。
まずはシャンプーには大きく分けて３つの種類があります。
- 石油系シャンプー
- 石鹸シャンプー
- アミノ酸シャンプー
この中で、石鹸シャンプーの洗浄力はかなり高めです。ほかのシャンプーと洗浄力を比較してみると、
市販の量産シャンプー ＞ 石鹸シャンプー ＞ アミノ酸シャンプー
という感じです。石鹸シャンプーというとなんとなく「優しい洗浄力」と多くの人が思っていたのではないでしょうか？
石鹸シャンプーとは？
石鹸シャンプーはその名の通り、石けん成分を洗浄剤として使っているシャンプーのことです。
石けんの成分はカリ石鹸素地といって、天然油脂（ヤシの実の油やオリーブオイルなど）を水酸化カリウムという成分と反応させて作った界面活性剤の一種です。界面活性剤といってもいろいろあり、石けんはアレルギーや肌荒れのリスクが少なく、敏感肌の方にはおすすめの洗浄成分なんですよ。
防腐剤や合成着色料、香料などの化学成分を含まないものがほとんどなので、「肌につけるものだから安心できるのを使いたい」という無添加志向の方に特に人気があります。
市販の石油系シャンプーは？→洗浄力が高すぎるのでNG
先ほどお伝えしたとおりですが、ドラッグストアなどに売っている市販のシャンプーがもっとも洗浄力が高いです。
「じゃあ普通のシャンプーでいいのかな？」
となりそうですが、これらの大量生産シャンプーはあまりおすすめではありません。まず量産シャンプーとは「高級アルコール」といって、石油系界面活性剤（ラウリル硫酸系・ラウレス硫酸系）を使っているシャンプーをさします。
この界面活性剤は洗浄力が非常に高く泡立ちも良いので、それこそ毛穴の皮脂汚れは根こそぎ落とすことができますが、これは頭皮にとってあまりよろしくないことなんですよ。
どういうことなのか、次で解説します。
皮脂の取りすぎは髪と頭皮にとって悪影響
皮脂の取りすぎがどうして頭皮に悪影響なのかというと、皮脂はそもそもお肌に必要な成分だからです。
お肌の一番外側は角質層といって、皮膚細胞がレンガのように重なり合ってできています。
そしてその周りを皮脂がコーティングしてくれているので、お肌は水分蒸発しにくくなっているんですね。
つまり皮脂は健康なお肌の状態をサポートしてくれている存在なんです。
皮脂を取りすぎると頭皮が乾燥してフケの原因に
そんな皮脂を根こそぎ取り去ってしまうと、当然のことながら肌は乾燥してしまいます。頭皮の場合はフケやかゆみの原因になることも。
なのでもともと乾燥肌の方は洗浄力が強めのシャンプーは合わないとされています。
もちろん、市販のシャンプーを使って頭皮に何も問題が怒っていないならいいのですが、
- フケが気になる
- 抜け毛が増えてきた
- 地肌が見えて薄毛になってるかも
- 髪の毛につやがなくなってきた
- 頭がかゆい
- 頭皮湿疹ができる
- 背中ニキビがなくならない
もしこんなトラブルで悩んでいるなら、シャンプーを見直したほうがいいかもしれません。
逆に皮脂が過剰に分泌されることも
本来必要な皮脂がすっかりなくなると、お肌はなくなった分を補給しようとして皮脂をたくさん作り始めます。これが皮脂の過剰分泌を招いてしまう原因です。
頭や髪がべたつき、それを落とそうとしてさらに頑張ってシャンプーで落とす…こんな負のスパイラルにはいってしまうことがよくあるんですよ。
石鹸シャンプーはオイリー肌や男性の方におすすめ
このことから言えることは、「シャンプーは自分の皮脂バランスに見合った最適なものを使うのがベスト」ということになります。
石鹸シャンプーも洗浄力は強めですが、市販の石油系シャンプーほどではありません。添加物や化学成分も含まれていないので、比較的安心して使えるアイテムといえます。
肌のタイプとしては、オイリー肌（脂性肌）の方や男性の方に向いていると言えるでしょう。
逆に乾燥肌の方が石鹸シャンプーを使った場合、やはり皮脂の取りすぎになってしまう可能性があります。
実際に使ってみてフケや頭皮の突っ張り、髪の毛のバサバサ感が気になるようならもう少し洗浄力の優しいシャンプーに変えた方が良さそうです。
石鹸シャンプーの注意点
「じゃあ石鹸シャンプー使ってみようかな？」
そう思った方も多いと思いますが、正しい使い方をしないと石鹸シャンプーは逆効果になってしまうことも。
なのでここでは石鹸シャンプーの注意点について簡単にポイントを解説していきます。
石鹸シャンプーは酸性リンスが必要
石鹸は弱アルカリ性なので、髪のキューティクルを開いてしまうはたらきがあります。そのまま洗いっぱなしにしておくと髪の水分が蒸発してしまうので、髪がパサついてしまうデメリットがあるんですよ。
なので酸性リンスを使って頭皮と髪を弱酸性に戻す作業が必要になります。
液体の石鹸シャンプーで有名なのはミヨシの無添加せっけんシャンプーやパックスナチュロンのシャンプーですが、どちらも専用のリンスが販売されています。もしこれらを使うようであればシリーズでまとめて買っておくといいですね。
固形の石鹸で髪を洗う場合は、リンスを自作することもできます。洗面器に張ったお湯にクエン酸またはお酢を混ぜることで簡単に作れるので、ちょっと面倒かもしれませんが実践してみてくださいね。
石鹸カスの残りにも注意
石鹸シャンプーのもう１つのデメリットは「石鹸カスが残りやすいこと」です。石鹸カスが髪に残るとベタつきの原因になりますし、白く見えてフケのような不潔な印象を与えることにもなりかねません。
なので石鹸シャンプーの後はすすぎを念入りにしましょう。目安としては洗う時間の3倍ほどかけてすすいでくださいね。
シャンプーブラシを使いながらすすぐと、髪の中の方までまんべんなく洗い流すことができますよ。
シャンプーブラシは洗うときに使っても頭皮のマッサージ効果があるのでおすすめです。
また、石鹸カスは固形石鹸を使う場合によく残りやすいので、コツとしてはよく泡立てることです。
泡はお湯に流れやすいので、すすぎも楽になります。石鹸を直接髪にこすりつけるのではなく、泡立てネットを使ってモコモコの泡を作ってから洗うようにしましょう。
洗った後はオイルなどで保湿ケアすると効果的
シャンプーが終わったらタオルでやさしく水分を拭き取り、ドライヤーですぐに乾かします。自然乾燥は雑菌が繁殖してしまいますし、キューティクルが傷んでしまうのでおすすめしませんよ。
石鹸シャンプーだけではなくノンシリコンシャンプーでも同じなのですが、良くも悪くも髪の毛をまったくコーティングしません。なので髪のきしみが気になったり、パサついたように感じることがあるかもしれませんね。
そうならないために、仕上げにヘアオイルを使うと良いでしょう。ホホバオイルやアルガンオイルなど、天然由来の質の高いものがおすすめです。
一般的なアウトバストリートメントを使ってもいいのですが、せっかく石鹸シャンプーを使うならアフターケアも無添加、自然系を使いたいですよね。
おすすめのヘアオイルは別の記事で詳しく紹介しているので、よければ参考にしてください。
乾燥肌の方にオススメはアミノ酸シャンプー
では乾燥肌の方は何を使えばいいか？というとアミノ酸シャンプーがおすすめです。
アミノ酸シャンプーとは動物、または植物由来の脂肪酸から作られたアミノ酸系洗浄成分でできている商品のことをさします。
こちらは洗浄力がおだやかで、やさしく洗い上げるタイプ。お肌に対しても低刺激なうえにグリセリンやヒアルロン酸、コラーゲンなどの保湿成分もたくさん配合されていることが多いので、使用することで頭皮環境を整えてくれる「頭皮ケア効果」も期待できます。
どうしても頭が脂っぽい方だと洗浄力が物足りないと感じるかもしれませんが、皮脂を適度に残すことで発達していた皮脂腺も正常な状態に戻ると言われています。
「自分は脂性肌だから…」と思っている方なら、むしろある程度の期間お試ししてみる価値があるかもしれませんよ。
まとめ
石鹸シャンプーの洗浄力が弱いのか、それとお強いのか？というテーマでお伝えしてきましたが、いかがでしたか？
最後にポイントをまとめると、
- 市販の石油系シャンプーは洗浄力が強すぎ
- 石鹸シャンプーは洗浄力がそこそこ強い
- 石鹸は自然の原料から作っているので安心
- 脂性肌、または男性の方におすすめ
- 乾燥肌の方はアミノ酸シャンプーを試してみて
ということでした。石鹸シャンプーは上手に使えばメリットの多いアイテムです。気になったらぜひ試してみてくださいね。
この記事があなたのお役に立てば幸いです。
